【話題】「俺らは見捨てられた存在」「全部忘れられる」…市販薬をオーバードーズする若者たちの胸中



近年、市販薬や処方箋を使った薬物依存になる人が急増している。薬局や病院で入手し、用法・用量を守らずキマる―。そんな脱法的な状況から抜けられなくなったオーバードーズ中毒者たち。なぜリスクを伴う過剰摂取の虜になったのかに迫った。

◆すぐ手に入る薬で“キマる”。違法薬物さながらの中毒に

薬の服用量(Dose)を超えている(Over)ということから、薬物の過剰摂取を意味するオーバードーズ(以下OD)。近年、風邪薬睡眠薬などの薬を用いるODが蔓延し、若年層を中心に横行している。

薬物依存の10代を対象にした厚生労働省研究班による調査にもその傾向は表れていた。

’14年では「危険ドラッグ」が48%でほぼ半数を占めていたが、法律の改正があり規制が強化されると、取って代わるように「市販薬」が台頭。’14年に0%だったのが年々増加し、’20年には56.4%と使用薬物の中で最も高くなっている。

◆最悪、死に至る危険性も

薬局で手に入る身近さから、薬物依存への道がより近くなってしまったとも言える、市販薬のOD。また、市販薬だけでなく処方薬もODに使われている現実がある。だが、一般的な薬だからといって害が軽いとは限らない。

ODは離脱症状や依存性を伴い、最悪、死に至る危険性もある。ここ数年では、咳止め薬で女性が昏睡死した例に加え、昏睡した女子高生が性暴力の被害に遭うなど、死亡事故や犯罪に巻き込まれるケースが後を絶たない。

◆一日450錠を服用。死んでも別にいい

2月中旬の20時頃。都内の某公園には地雷系ファッションに身を包んだ男女3人の甲高いはしゃぎ声が響いている。アツシさん(仮名・18歳)は、何種類もの薬をコレクションのように並べて説明する。

「今から俺が飲むのはブロンっていう咳止め。市販薬のなかで一番好きだね。リポDと一緒に20錠飲んで、その後10分おきに10錠ずつ入れていく。昔は大麻がゲートドラッグだったって聞くけど、今はブロンがそれになってる」

そう言った彼は記者の制止を振り切り、錠剤を一気に口へ放り込んだ。いつもこのように知り合った人にODを教えているという。

「公園で集まってパキる(薬でキマる状態を指す)のは楽しいよ。俺は最高で一日450錠飲んだこともあって、完全に致死量を超えてたけど大丈夫だった。普通ドラッグストアでは一日1瓶しか買えないのに、歌舞伎町のとある店は緩いんすよ。さすがに6回目には止められたけど(笑)

◆友達に「宇宙に飛べるよ」って言われて…

アツシさんからよく薬をもらうというリナさん(仮名・16歳)が、ポケットから小箱を取り出す。メジコンだ。

ヨーグルトラムネみたいでしょ」と包装シートから手際よくプチプチ押し出して、20錠ほど手のひらにのせると、口に放り込んでジュースで流し込んだ。

「始めた理由? リナは病んだとかじゃなくて、友達に『宇宙に飛べるよ』って言われて面白そうだったから。飲んだら本当に宇宙に行けた! 部屋にいたら全部の壁が近づいたり離れたりして、空間がぐわんぐわんしてくるの」

◆パキってるときは死にたい気持ちも消えるの

あっけらかんと話す彼女の横で、とろんとした目をしたサキさん(仮名・18歳)は、ろれつが怪しい。

「さっき飲んできちゃって~。初めてパキったのは半年前で~。自殺したかったから。理由は……なんだっけ」とぼんやり笑う。

「親、男関係とか、全部。彼氏に裏切られて……だいぶ貢いだよ。友達に恋愛相談したら『メジコンあるよ』みたいな。パキってるときは死にたい気持ちも消えるの」

30分が経過したころ、リナさんは「かゆ~い!」とリストカットの傷が目立つ腕をかきむしった。ODのしすぎで皮膚がかゆくなるらしい。

◆俺らは見捨てられた存在だから

話を聞くと、3人とも親からのネグレクトや暴力など家庭の問題を抱え、ネットカフェや友人宅を転々とし、家出生活をしていた。アツシさんはデパス向精神薬)とコンサータ(発達障害の治療薬)を追加服用してこう話す。

「俺らは見捨てられた存在だから。今を生きるのに精いっぱいで、明日の生活すら考えていない。自殺したくなっちゃうけど、生きるためにODしよって。ぶっ飛んで寝れば忘れられるから。だよな?」

「ねー、死んだら死んだで別にいーし。社会問題とかにすることでもないよ」

吐き捨てるようにリナさんが答えた。サキさんは「ニンジン! ニンジンが飛んでる~!」と宙を指して笑う。幻覚が見えているようだ。その様子に2人もケラケラ笑う。包装シートの空ゴミが散乱するなかで、無邪気にODに耽る3人からは、10代のODが増えていることが見て取れた。

取材・文・撮影/佐藤隼秀 桜井カズキ ツマミ具依



―[[脱法オーバードーズ]の闇]―


ブロンを瓶からガバッと出すアツシさん


(出典 news.nicovideo.jp)

水戸肛門

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親の脛齧って生きられるような家庭に生まれて本当によかった産んでくれてありがとう、オカン

アメリカザリガニ

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記事の内容(セリフ等)がまるで2000年代初頭の少女漫画(問題提起シリーズ等)みたいだな…あれがかなりリアルな描写だったのか、記者の参考文献がその辺なのか…

不審な人物

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オーバードーズなんて言葉ガングレイブではじめて知ったわ