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中国地方都市に破綻リスク。4割超が人口減、不動産暴落も
中国地方都市に破綻リスク。4割超が人口減、不動産暴落も
 2021年12月、中国東北地域の黒龍江省に位置する鶴崗市が、財政再建計画の実施を理由に職員募集を中止すると突如公表した。

 実はこの鶴崗市は数年前、マンション一部屋の価格が数万元(数十万円)にまで下落し、「白菜価格」だとネット上で話題になったことがある。

 不動産価格下落の要因の一つとして考えられるのが、人口減少に伴う不動産需要の蒸発だ。同市は中国有数の炭鉱地域として発展してきたが、2011年に「全国資源枯渇型都市」に指定され経済不振が慢性化。2020年人口センサスによると、前回調査の10年前から16.7万人(15.8%)減少し、89.1万人となった。

 過疎が進む地方都市で何が起こっているのか。詳しく見ていくと、不動産と財政再建計画との深い関わりが見えてきた。

●財政再建計画発動の要因

 地方政府の財政再建計画発動の条件は、中国政府が2016年に公表した「地方政府性債務リスク緊急対応プラン」に明記されている。具体的には、市県政府の一般債務または専項債務(特別債務)の利払い支出が当該年度の一般公共予算支出または政府性基金予算支出の10%を超えた場合、財政再建計画を発動させなければならない、と規定されている。

【日時】2022年03月10日 17:09
【ソース】日経ビジネス
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